現場にGO

高原にキラリと光る「苺番星」遠隔操作で夏秋イチゴ栽培


長野県茅野市で、高い需要がありながら市場に出回る量が少ない夏秋イチゴの栽培に取り組まれている、八ヶ岳かさはら農園の笠原様に、お話を伺いました。

高原気候を利用した夏秋イチゴブランド「苺番星(いちばんぼし)」

「難しい」とされる夏秋イチゴの栽培に取り組む

高原の冷涼な気候を最大限に生かして栽培されるイチゴの品種は、全国でも普及が進む信州大学が開発した「信大BS8-9」。
香りがよく糖度が乗る品種で、笠原様の八ヶ岳かさはら農園ではイチゴの語感をかけて、山間に輝く「苺番星」というブランド名をつけて販売されています。

圃場は国定公園にも指定されている八ヶ岳のふもと、標高1100mの高原にあります。

奥行きが90mにもなる長いハウスには、近年、復元力が評価されている高張管パイプと、たわみに強いビニペットEXが採用されています。

※ハウス内


リンゴ農家の次男坊から農園の経営者へ


 
異業種の経験を経てから農家として独立
 

リンゴ農家に生まれ、一時は精密機械工場に勤めていたという笠原様。27歳のときに農業生産法人の従業員として就職した後、「八ヶ岳かさはら農園」として独立を果たしたそうです。

 

いまでは夏秋イチゴのほか、レタス、ブロッコリー、白菜、そして生食でも美味しいトウモロコシといった露地物との複合経営を行っています。


 

夏秋イチゴに”Plus(プラス)”が必要だった理由とは?

 
わずか ”300m” の差で別世界
 
 
栽培棟を建設するにあたり、自動換気の遠隔操作ができる電動カンキットN制御盤PlusとみどりボックスPRO(セラク社)を取り付けています。
※みどりボックスPROの商標およびロゴは株式会社セラクの登録商標または商標です。

 
 
笠原様「…このあたりは高原なので、300m下の畑とここを比べると天気や環境が全然違うんです。」
移り変わりが激しい山の天気も相まって、遠隔操作は必須だったと言います。

 
 
笠原様「栽培するのが夏秋イチゴというのも理由の一つです。本来は暑さに弱い四季成りイチゴを育てるには換気が重要です。」
サイド換気に加えて肩換気を導入し、より換気効率を高めているほか、温度管理に必須の遮光カーテンも自動化しています。

 

電動カンキットN制御盤Plusと制御連携している、みどりボックスPROではリアルタイムに環境データをモニタリング、分析することができます。
促成栽培に比べてその年の暑さによって作物の出来に波があるのが夏秋のむずかしいところ。データを見返して分析できることがメリットだと笠原様は語ります。


 
最小限の労力で最大の効果を




はじめてアプリを操作したときに、思わず「おぉ…!」と反応の速さに感嘆の声をあげられていた笠原様。
使い方を直感的に理解できたようで、すぐに使いこなされていました。

 

従業員の方と2人で管理している354坪のハウスは換気の自動化のほかに、開けても自動で閉まる「クローザーセットTD」を取り付けるなど、随所に省力化のアイディアが施されていました。
露地、施設園芸の複合経営にて、スマート農業を上手に導入しながら、最小限の労働力で最大の効果を引き出している現場でした。

 

 

 
 
担当からひと言

今回、導入していただいた電動カンキットN制御盤Plusの最大のメリットは圃場に行かなくても、ハウス内の様々なデータがスマートフォンで確認ができ、アプリで簡単に自動換気の遠隔操作が行える点になります。
夏秋イチゴの他にも葉物やトウモロコシなどを栽培しており、イチゴばかりに気を取られていられない笠原様にとってピッタリの製品だと感じました。
独立されてはじめて建てたハウスに当社製品を選んでいただき大変嬉しく思います。
笠原様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

現場情報

施主名 :笠原様
農園名 :八ヶ岳かさはら農園
地 域 :長野県茅野市
従業員数:2名
就農年数:8年

ハウス仕様

間  口 :6.5m
総面積(坪):354坪
奥 行 き:90m
棟  数 :単棟 3棟
骨  材 :φ25
被 覆 材:農POフィルム
ハウスの形:パイプハウス

現場で使用している製品

ビニペット®EX ビニペット®EX

電動カンキット®N制御盤Plus 電動カンキット®N制御盤Plus

テイペット®ドアEX テイペット®ドアEX

クローザーセットTD クローザーセットTD