現場にGO
新進気鋭のナス農家!ファームホリカワ様
※こちらの記事は2020年2月上旬に取材した内容です。
今回は、熊本県宇土市にてこだわりのナスづくりをする一方で、
地元”宇土”の農作物の広報・営業活動を行い、販路拡大や”宇土の農作物”のブランド力向上に取り組んでいる生産特殊部隊U・T・Oの一員でもあるファームホリカワの堀川様にナス栽培に対するこだわりやU・T・Oとしての取り組みについてお話を伺いました。
農家を始めたきっかけ
もともと車メーカーの製造ラインにて勤務されていた堀川様。
2001年の911テロが起こった時に家族や地元のことを思い起こし、20歳と節目の年であることやモノづくりが好きであることなども踏まえて、元々就農されていたご両親のいる地元に帰り、農業に携わり始めます。
また、製造ラインにて就業していたことで、農作業の自動化や、
受注→生産→販売の流れを安定させることが、作物の質や単価の向上につながると考えているそうです。受注を安定させるために、U.T.Oとして、販促活動を積極的に行う一方で、従業員数を増やして(現在12名)しっかりと労務管理を行うことで、より良い生産活動ができるよう取り組まれております。
品種・栽培へのこだわり
品種:PC筑陽
PC筑陽は、堀川様が今まで作った品種の中でも特に味がよく、かつ単為結果性のため、農作業の省力化ができ、安定した生産に繋げることができるそうです。
栽培へのこだわり:
養液土耕栽培を行っていらっしゃいます。始めたのは15年前からで、これまでにつけてきた生育日誌や、日本養液学会の出している数値や研究発表をもとに毎日、量や濃度を調整した養液を与えることでより良いナスづくりに取り組まれております。
収量、納入先:
ピーク時(春先など)に1日1~1.5トン収穫。
主に関東・関西圏のレスランやホテル等と契約して卸されております。
硬質フィルム展張ハウスを建てた理由
ハウスを建てた理由
もともと使用していたハウスのうち1棟が、4年前の熊本地震や同年に襲来した台風によって壊れてしまい、契約に対しての収量が足りなくなってしまった為、新たに建てられたのが今回取材させていただいたハウスです。新たにハウスを建てる際に、子どもたちに残していけるような長期間使用できるハウスをと考えられて硬質フィルム展張ハウスを選ばれたそうです。
今回新設されたハウス以外にも総面積で115aのハウスを所持されており、今後それらのハウスも随時硬質フィルムに張り替えていきたいと考えられているとのことです。
弊社製品の導入理由
アルミダブルペット、アルペットEX
硬質フィルムは長期にわたってフィルムを展張するため、ハウスの部品にも耐久性・耐食性を必要とされます。今回は当社製品であるアルミ材質のフィルム展張部材を取り付けていただいております。
ビニペットボンペットB
硬質フィルムと軟質フィルム(巻上げ換気部)の張り分けをするために取り付けています。また、結露水の排水にも活用いただいております。
(写真:フィルム展張前)
MEツユックス19×38特注
アーチパイプと直管パイプをクロスに止めるための部材です。高さをつけ管同士に隙間を設けることで奥行直管に結露水が伝って作物に落ちることを防ぎます。
※また、上部にリブ加工がついている特注品なので金具端部とフィルムが接しないため、フィルムの傷や汚れが付くのを防ぎます。
(写真:フィルム展張前)
取り付け箇所
妻面
① アルミ両ツバピットハル(天井)
② アルミ両ツバピットハル
③ ビニペットボンペットB
④ アルミスエジビニペットEX
⑤ アルミスエジビニペットEX
⑥ アルミ両ツバピットハル
タニ部
① ビニペットボンペットB
② アルミスエジビニペットEX
生産者特殊部隊 U・T・O とは
概要
もともとは7年前に横浜の販売会に参加したのがきっかけ(当初は5名にて活動)で組織を立ち上げられました。九州にとどまらず、関東・関西圏の消費者の多い都市部での販路を開拓し、安定した需要と供給のシステムを構築することで自分たちの地元の“宇土の農産物”を日本有数のブランドにしていくことを目標としている若手農家グループです。現在は12名にて活動をされていらっしゃいます。特色
宇土市の若手農家が中心となって活動しています。特定の野菜の栽培・販売を行うのではなく、それぞれが栽培している野菜を持ち寄り、複数品目を合わせて営業活動を行うことで、取引先に対して様々な野菜を一つのルート(産地)で注文できるというメリットを売りにしているそうです。
その上で、“宇土の農作物”のブランド化を目指されています。また、参加している農家が作る野菜は極力農薬を減らして有機肥料を多く用いて栽培に取り組むこともこだわりの1つだそうです。
今後の展望
「きたる循環型社会に向けてガス等のエネルギーの使用を極力減らし、発電・蓄電などを用いた地球にやさしい野菜づくりを行っていきたい。更に以上の取り組みを行って作った農作物という付加価値の創出、ブランディングをしていきたいと考えております。」
ナス作りからU.T.Oとしての活動に至るまで明確なビジョンを描き、
精力的に取り組まれている姿に非常に感銘を受けました。
取材を行っていく中で近い将来“宇土の農産物”が世界に羽ばたいてくことを予感させられました。
この度は取材にご協力いただき有難うございました。
現場情報
農園名 :有限会社 ファームホリカワ
地 域 :熊本県宇土市
従業員 :12名
就農年数:19年
ハウス仕様
総面積(坪):970.5坪
奥 行 き:52.5m
連棟(棟数):10連棟×1棟
骨 材 :□100×50
被 覆 材:硬質フィルム(Fクリーン)
ハウスの形:角型鋼管ハウス
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